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ぐるーぷ藤のあゆみ

30th anniversary
はじめに

ぐるーぷ藤の市民参加の街づくりの活動は30年を超えました。ワーカーズ・コレクティブ藤が設立の準備をしていた1991年は藤沢市の高齢化率が9%でした。当時、公的福祉と市場経済による福祉しかなかった時代に、私たちが地域で安心して暮らすため、市民同士の助け合いの仕組みが必要と感じ、自分たちで出資、運営し、暮らしに必要なサービスを創り出しました。
そして2024年、藤沢市の高齢化率は25%を超える勢いです。超高齢化委社会の中、新たな問題も生じています。
ぐるーぷ藤は常に原点を見つめなおし、これからも地域の新たなニーズに市民目線で対応すべく、地域福祉の担い手としての自覚を深めて歩み続けてまいります。

Unchanging feelings
ぐるーぷ藤の変わらぬ思い

「歳をとっても病気になっても障がいがあってもいつまでも自分らしく暮らせる街を創りたい。」これはぐるーぷ藤の立ち上げから変わらない理念です。お互いさまの気持ちを大切にという思いで、地域住民同士の助け合いを目ざしています。

そのために3つのミッションを掲げています。

  1. 安心して暮らせる地域社会を創るため、市民相互の助け合いの街づくりを進める
  2. NPO法人として社会的責任を果たすとともに、共に街づくりを行うため行政の政策提言を行う
  3. 市民事業で働く仲間の福利厚生を充実させ、自ら働きやすい職場環境を創っていく

市民参加により自分たちの暮らしやすい地域社会を創るための拠点、主導的役割を担う組織として、ぐるーぷ藤を位置づけています。

AYUMI
湧き水がいつしか大河へ

最後まで自分らしく暮らせる街を創るにはどうすべきか、専業主婦の仲間5人で話しあい、1992年に助け合い活動をはじめたのが「ぐるーぷ藤」の第一歩です。

このたった5人の活動が、地域の皆さまのご支援をいただき、大きな地域活動へと広がりました。その私たちのあゆみを「川の流れ」に例えました。5人の手漕ぎボートから数百名の乗船員 (ご利用者、スタッフ、ボランティア) が乗船する客船へと展開していきました。

湧き水がいつしか大河へ
HISTORY
あゆみ

1992年3月

任意団体「ワーカーズ・コレクティブ藤」として発足

1999年9月

法人格取得「特定非営利活動法人ワーカーズ・コレクティブ藤」となる

2000年4月

介護保険事業所として居宅介護支援事業、訪問介護事業を開始

2001年11月

10周年記念事業として「ボランティアすみれ」発足

2003年2月

介護保険通所介護事業所として「デイハウス藤の花」開所

2003年4月

支援費事業を開始(現在、障がい者総合支援事業)

2005年4月

「NPO法人ぐるーぷ藤」と改組

2005年12月

ふじファンド設立(2013年4月より擬似私募債権「ぐるーぷ藤・藤が岡債」)

2006年7月

介護保険予防通所介護事業所として「デイハウス菜の花」開所

2007年10月

子ども、障がい者、高齢者がひとつ屋根の下で支え合う福祉マンション「ぐるーぷ藤一番館・藤が岡」開設
訪問看護・小規模多機能型居宅介護(現在、看護小規模多機能型居宅介護)、障がい者グループホーム、高齢者住宅、総合相談窓口、レストランを開始

2008年10月

毎日介護賞奨励賞受賞

2013年12月

県知事より「認定NPO法人ぐるーぷ藤」として認定を受ける

2014年10月

地域ささえあいセンター「ヨロシク♪まるだい」開所

2016年9月

生活支援事業「こども♬まるだい」開所

2016年11月

「ぐるーぷ藤二番館・アクア棟」開所
小規模多機能型居宅介護、通所介護、居宅介護支援、相談支援を開始

2017年5月

サービス付き高齢者向け住宅「ぐるーぷ藤二番館・柄沢」開所

2018年3月

ぐるーぷ藤ホームヘルプ、ぐるーぷ藤しがらきの湯が、優良介護サービス事業所「かながわ認証」を受ける

2021年8月

二番館隣接地に三番館の建設が決定

2022年3月

創立30周年を迎える

2023年8月

「ぐるーぷ藤三番館・奏」に「認知症グループホーム 音・楽」「障がい者グループホーム 詩」開所

1992年、5人の呼びかけではじまった手漕ぎボートは、雨の日も晴れの日も手を休めることなく漕ぎ続けました。大きな波が来たときにはスクラムを組み、台風に出逢ったときは肩を寄せ合い船を守り、台風が去った後は皆で傷ついた船体を修理し、穏やかに晴れ渡った日は空を見上げて夢を語り、波を乗り越えるごとに乗船員(ご利用者、スタッフ、ボランティア)を増やしその絆が太くなり、多少の波風にはびくともしない航海ができる客船になろうとしています。
私たちを信頼し応援して育ててくださったご利用者、様々な情報を交換し合い、声援を送ってくださった地域の方々、そして忘れてはならないのは、荒波に漕ぎだした私たちをハラハラしながらも絶えず見守り続けてくださったご家族の皆さま、そして関係者の方々に感謝いたします。
今後も、私たちは初心を忘れず、安心して住み続けることができる街づくりを目ざし活動していきます。

BOOKS
書籍のご紹介

2023年にぐるーぷ藤は30周年を迎え、記念誌を発行しました。
創立の理念「福祉のまちづくり」にこだわり、一番館、二番館の建設、そして三番館の建設まで間近となった30年の活動が丸わかりです。

自分たちの両親を預けたくなるような介護施設とは、どうあるべきなのだろうか…… 5人の主婦が集まって描いた夢は日増しに強くなり、自ら組織を立ち上げ、構想を具体化することに。 紆余曲折を経て30年、いまでは大型福祉施設を3つも手がけるまで大きく成長した。 あるべき福祉とは何かをとことん考え抜き、それを日々実践する……それがぐるーぷ藤が辿ってきた道である。 「本当の福祉とは何か」を考える、またとない機会を与えてくれる本である。